2024年11月5日
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皆さん、お元気ですか。
12月22日(日)に開催される全国高校駅伝大会。
その都道府県代表が、続々と名乗りをあげています。
残すのは11月10日(日)開催の三重県代表と地区代表です。
5年毎の記念大会時に選出されていた地区代表枠が今年度から固定化され、都道府県代表を除く地区大会最上位での出場を目指す戦いにも注目が集まっています。
この好機を逃さずに都大路へと駒を進めるチームは・・・。
◆◇本日のメニュー◇◆
1 貧血が治らないのは、なぜ?②あなたに合っていない食習慣例
2 セリアスタッフの舞台裏【日常生活の改善】
3 陸上雑感【食は活力】
「カラダや腸に良さそうだから」と思って続けていた食べ物があなたのカラダに負担となっているケースがあるんです!
貧血が治らないのは、なぜ?②あなたに合っていない食習慣例
◆その1、乳製品が合っていない場合◆
これは高校の先生から貧血だと紹介された選手の実話です。実は普段から「お腹をこわしやすく、走りに集中できない」というご相談を受けたのです。
あまりにその症状がひどいので、専門の医療機関での受診を勧めましたところ、潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)との診断でした。
その症状は、慢性的な腹痛や下痢、ときには血便を伴うこともあるといいます。
これは原因不明の難病のひとつとされ、何らかの理由から炎症が生じ、消化器官内に広がります。
この選手の食生活を調べたら、乳製品を好んで食べていることがわかりました。
依存していると思えるくらい頻繁に食べていたので、その理由を尋ねてみると、腸活だと信じて意識的に食べていたことがわかりました。
◆乳糖不耐症の疑い・・・◆
日本人のおよそ9割は「乳糖不耐症」だとも言われているのをご存知でしょうか。それは、もともと乳製品に含まれる乳糖の消化酵素(ラクターゼ)の分泌が少ないからだと言われています。
お腹に良かれと思って、合わない乳製品を摂り続けていることが原因となって腹痛や下痢の発症を繰り返し、腸の粘液層が削り取られ、炎症を引き起こしていた可能性が考えられます。
一方で欧州に暮らす大陸の民族は、乳糖を分解するラクターゼをたっぷり分泌できる人がほとんどです。
だから、乳製品を摂っていてもカラダには何の変調も与えません。
そこで、乳製品に依存していたこの選手に「乳製品をしばらく止めてみる」ことをお勧めしてみました。
1~2週間もすると、下痢や腹痛が治まったと言うのです。
1~3ヶ月が経過した頃には体調はもちろん、貧血も改善し始めました。
今ではセリアジョブを摂りつつ、乳製品もほどほどに食べながら、快適に走っているそうです。
◆その2、炭水化物の食べ過ぎの場合◆
一部の栄養士さんたちが長距離選手たちに「食トレ」と称して、大量のご飯やおにぎり、めん類などを食べさせていると聞いています。成長期の高校生だからといって1食に2合ものご飯は明らかな食べ過ぎですね。
なかには距離走に備えて「力うどん+ご飯」や、「パスタ+ご飯」などを組み合わせたり、練習直後のリカバリー食として「おにぎり大2個」を食べさせたりしているケースもありました。
確かに育ち盛りで運動量も豊富な高校長距離選手たちですが、その後に夕食を食べることを考えると明らかに炭水化物に偏った食事と言えるでしょう。
また、食事には何ら問題がなかったとしても、学校帰りにパン、お菓子、カップ麺、アイス、清涼飲料水などを買い食いしていると、1日に当たりの食事に占める炭水化物の比率が極めて高くなってしまうのです。
実はこのようにして「高炭水化物食」が常態化している選手の胃には、未消化の炭水化物が一日中、休みなく残り続けます。
それが胃腸を荒らしてしまうのです。
◆嘔吐を繰り返す選手たち・・・◆
緊張時に嘔吐を繰り返す選手は少なくありません。なかにはレースが近づくと食べ物を受け付けなくなるばかりか、激しい嘔吐を繰り返すため、トイレから出られなくなる選手も見かけます。
緊張やストレスが自律神経の働きを乱していることも容易に想像できますし、炭水化物が消化出来ずにいて、胃液が胃に滞留してしまっているケースもあるでしょう。
また、なかには知らず知らずのうちにそのような状態が慢性化している選手も少なからずいるようです。
ここで覚えておいてほしいことがあります。
”炭水化物の消化には時間がかかる”ということです。
糖を消化するには、消化酵素の手助けが必要だからです。
まず、よく噛んで唾液中のアミラーゼと混ぜ合わせることが大切です。
その上で、適量ずつ上手に胃に流し込んで十二指腸、小腸へと送り込む必要があります。
もし、流し込むように大量の炭水化物を一気に飲み込んでしまうと、ほとんど消化されないまま胃に滞留して、胃酸が分泌され続けてしまいます。
そのようにして胃が疲弊した状態では、緊張時の腹痛や嘔吐、下痢が起こりやすくなるのです。
そして栄養の吸収を妨げ、貧血や故障を繰り返す要因となってしまうのです。
◆食べる順番を見直そう◆
ご飯は「糖質+食物繊維+タンパク質」を含む栄養バランスに優れた食品です。だからといって食べすぎると炭水化物に偏ってしまい、胃が荒れて、腸の粘液層が削り取られ、腸壁細胞を傷めてしまうのです。
それが常態化することによって、慢性的な腹痛、嘔吐、下痢症状に見舞われ、貧血や故障が繰り返されることになってしまうのです。
もし、思い当たる人がいるようでしたら次のことに気をつけましょう。
- 規則正しい食生活を心がけましょう。
- よく噛んで、味わって、ゆっくり食べましょう。
- 副菜(サラダ、お浸し、煮物など)、主菜(お肉、お魚など)から食べ、主食(ご飯、パン、めん類)を最後に食べましょう。
- 自分の適量を見極めて、食べ過ぎに注意しましょう。
主菜の主なる栄養(タンパク質)は、炭水化物より消化が良く、適量を摂取すると満腹中枢が刺激され、過食を防ぐ仕組みになっているからです。
::: セリアスタッフの舞台裏【日常生活の改善】 :::
昔のセリア通信を読み返していたら、「強くなる秘訣は日常生活にある」
という文が目に入ってきました。
何人かのトップアスリートを思い浮かべて、そうだよなと納得すると同時に、果たして自分自身ができているのだろうかとも思いました。
早寝早起き朝ごはんといった規則正しい生活習慣。
これは全く問題ありません。
ただし細かい部分をみてみると、まだまだ改善できそうだなという所もあります。
それらができるようになれば、ランナーとしてはもちろん、仕事も何もかも、いまより上手くいくかもしれない。
これを機に改めて日常生活を見直そうと思います。
いざという時に失敗する。
なかなか結果がでない。
そんなあなたも、日常生活から見直してみるのはいかがでしょうか?
(山内)
::: 陸上雑感【食は活力】 :::
10/1から2週間の日程でニュージーランドとオーストラリアへ行ってきました。行く先々では、お世話してくださった方々との会食の機会がたくさんありました。
皆さん、80歳を超えるご高齢にもかかわらず、よく食べ、よく飲み、よく笑い、とてもお元気でした。
その量は、日本の同世代とはおよそ比べ物になりません。
そもそもマグカップやビスケットの大きさがぜんぜん違うんです。
「もう少し、いかがですか?」と聞かれると、「Yes!」と答える方がほとんどです。
同じペースで食べたら、私の胃はとても保ちません。
「Thanks, but I'm fine.」と答えながら、思いました。
「食べられる分量だけ、活力に満たされている」のだと。
暴飲暴食は慎むべきですが、たとえ年老いても「しっかり食べられる心身をつくっておこう」と思っています。
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全国高校駅伝出場を決めたチームの皆さんから、セリアスタッフ宛にお手紙をいただきました。
ほんとうにありがとうございました。
都大路で、思い通りの走りができますよう、スタッフ一同、心より祈っております。
では、また来週。
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