2024年10月8日
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皆さん、お元気ですか。
先日、某大学チームをサポートしている大学院生さん(管理栄養士)からご相談がありました。
それはランナーが競技中に見舞われる差し込みについてでした。
ご担当されている選手の皆さんが、しばしば差し込みに悩まされているようです。
ここで読者の皆さんにもぜひ、覚えておいていただきたいことがあります。
差し込みの原因として考えられるのは、血流が滞るうっ血です。
もしくは、神経伝達系に起こった異常による痙攣です。
いずれにしても、試合の緊張や興奮から筋肉がこわばったり、自律神経系の働きに乱れが生じ内臓に影響したり、それらが影響して消化不良などを起こしていたり、血流や内分泌系の働きが乱れていたり、様々な原因が考えられます。
つまり、走り出してから急に差し込んだと考えるより、それ以前から原因が生じていたと捉える方が再発予防の参考になるのではと思います。
このように「差し込み」や「腹痛」の原因は人それぞれです。
レース前のココロやカラダの状態は、どうだったか?
よく考えて原因を探ってみてくださいね。
◆◇本日のメニュー◇◆
1 故障しやすいあなたと考える栄養学③
2 セリアスタッフの舞台裏【急成長】
3 陸上雑感【取材】
これまでお話ししましたとおり、甘いジュースやお菓子、菓子パンを食べていると、いつのまにやら故障しやすい体質=糖化(炎症)体質を形成してしまいます。
たとえ果汁100%ジュースであっても、飲み過ぎるといけませんのでご注意ください。
故障しやすいあなたと考える栄養学③
◆1、朝活(早起き・朝ごはん)が大切◆
故障しにくいカラダをつくるための、その1。そのためには朝、決まった時間に起きること。
そして、朝ごはんを充実させることにあります。
朝陽を浴びて、しっかりと体内時計を整えたのち、運動(ランニング)を行い、朝食をしっかり食べることで日中の活動を活発にするホルモン「セロトニン」が作られるからです。
この朝活によって、たっぷり分泌されたセロトニンが、故障を防ぐために欠かせない「メラトニン」の材料となるのです。
◆2、タンパク質をたっぷり食べよう◆
朝活によるセロトニンの分泌を高めるには、もう1つだけ条件があります。それは「朝食時のタンパク質摂取」です。
おにぎりやパン、めん類だけで済ませがちですが、それではセロトニンの材料となるタンパク質が足りません。
主菜や副菜で、お肉・お魚・豆製品・乳製品・卵製品など、タンパク質の豊富な食材を食べましょう。
故障しにくいカラダをつくるための、その2は
朝食時のタンパク質摂取
なのです。
◆3、学校生活を充実させよう◆
朝活、そして朝食でのタンパク質摂取を心がけたら、故障しにくいカラダをつくるための、その3!それは「学校生活を充実させること」にあります。
学校生活(通学・勉強・部活動等)を充実させ、積極的に行動してほしいのです。
朝活、そして朝食時のタンパク質摂取で、せっかく増やした日中の活動ホルモン「セロトニン」も、ストレスを抱えてしまうと分泌が鈍ってしまうからなのです。
何事にも前向きで、苦しい練習ですら楽しんで取り組んでいる人は、嫌々やっている人に比べてセロトニンがたっぷり分泌され、充実感すら味わえるのです。
その状態になることが、故障しにくいカラダづくりには必須です。
◆4、故障しにくいカラダをつくる「メラトニン」と「成長ホルモン」◆
- 朝活
- 朝食時のタンパク質摂取
- 日常活動・学校生活の充実
そのセロトニンが原料となって、よりしなやかで丈夫なカラダへと育ててくれるホルモン「メラトニン」が夕方から夜にかけて体内にたっぷりと分泌されようになるのです。
さらに、メラトニンが十分に分泌されることによって、「成長ホルモン」の分泌をうながされるのです。
これら2つのホルモンの働きを活発にするのが良質な睡眠です。
故障しにくいカラダをつくるための、その3
それは、「良質な睡眠を心がけよう」ことなのです。
◆一方、故障しやすい選手は・・・◆
- 朝活
- 朝食時のタンパク質摂取
- 日常活動・学校生活の充実
- 良質な睡眠を心がける
一方で、故障しやすい方は、きっと何かが欠けているはずです。
例えば、寮生活で規則正しい生活をしていたとしても、ココロやカラダにストレスを抱えていたとしたら、それが故障の原因になりかねないのです。
練習はまじめでも、部活帰りにファストフード店に立ち寄っていたり、いつも甘いジュースやお菓子を食べているようでは故障体質は改善しません。
体質改善は、生活改善であり、意識改善を伴うものであることをご理解ください。
故障しやすい選手の皆さん、その原因があなたの生活に潜んでいることを、この機会にしっかりと見つめてみてくださいね。
どうか、よろしくお願いします。
::: セリアスタッフの舞台裏【急成長】 :::
先週開催された千葉の中学駅伝で走ったA君。彼とは8月の夏合宿で一緒に走りました。
その時はペース走をしたのですが、あまり余裕はなさそうな感じで、
「遅れないように頑張ろう!」
と声をかけながら併走したのを覚えています。
そんな頼りなさそうだった彼が、僅か1か月足らずで3.2km近くの距離を10分切りで走ったのです。
とてもじゃないけど、もう一緒に練習できるようなレベルではありません。
(私ならどんなに頑張っても11分はかかるでしょう)
A君の活躍をみて、以前お世話になっていた中学の先生の
「人は本気になれば1か月あれば変われる。」
という言葉を思い出しました。
これから大事な大会を控えている皆さん。
その言葉を胸に、1日1日大事に過ごしましょう。
(山内)
::: 陸上雑感【取材】 :::
選手やスタッフに近い立場でメディアの取材に接することがある。長い時間をかけて選手に寄り添いながら、一瞬見せる本音を聞き出そうとする記者がいる。
その一方で、何か意図的に「言わせよう」とする記者もいる。
社会人ならいざ知らず、高校生や大学生はまだ世間を知らないのだから意図的な取材は避けるべきだと私は思う。
考えもなしに言わされたことが重荷にだってなりかねない。
そんな危うさがある。
ましてや中学生への過剰な取材、それも身の回りを探ることはやめてほしい。
中学生のとっては都道府県代表となったことでさえ、晴れがましいと同時に重荷でもあるはずだから。
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令和6年度の東葛飾地方中学校駅伝大会が10月19日(土)に開催されます。
山さんが初めて沿道で応援してから50年が経過しました。
それだけ歴史のある中学生のローカル駅伝です!
では、また来週。
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