選手をおそった体調異変【セリア通信vol.750】


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皆さん、お元気ですか。
 
 早速ですが、
 セリア通信愛読者のコーチから
 レース後の食事メニューが送られてきました。
 それはご指導されているランニングチームのお母様が愛する息子さんのために
 考えに考え抜いて作成された献立でした。

 皆さんにも参考になる素晴らしい内容なのでご紹介します。

 1、うどん鍋(カツオ出汁、鶏肉、白菜、ねぎ、しいたけ、えのき、油揚げ、人参、豆腐)
 2、豚肉のニラ玉焼き(豚肉、玉子、ニラ、たまねぎ)
 3、鉄火丼
 4、みかん、キウイフルーツ、りんご

 以上です。

 栄養について解説しますね。

 1、うどん鍋
 カツオ出汁には各種アミノ酸が豊富で、
 ダメージを負ったカラダにも速やかに吸収され疲労回復を促します。
 シイタケにはビタミンB1が、エノキダケにはオルニチンが多いので疲労回復を後押しします。
 みそ味・しょう油味のいずれも腸の働きを優しく整えます。
 鶏・豆腐でタンパク質もたっぷりです。
 うどんなら疲れた胃でも大丈夫!

 2、豚肉のニラ玉焼き
 豚肉やニラ玉で良質のタンパク質と共に
 ビタミンB1が十分に補給されます。
 また、ニラやタマネギのアリシンが
 ビタミンB1の働きを持続させるため
 エネルギー補給と代謝が活性化されます。

 3、鉄火丼
 マグロの赤身からは良質のタンパク質、アミノ酸、ペプチドが補給できます。
 また、鉄分補給に欠かせないヘム鉄が豊富です。
 酢飯なら食欲がかきたてられるし、
 唾液の分泌を高めますね。
 酢にはカルシウムやコラーゲンの摂取を助ける力もあるんです。
 
 さらにデザートが果物なら、
 ビタミンCやミネラル補給もバッチリです。
 本当によく考えられた素晴らしい献立でした。
 ご提供下さいましたコーチ、本当に有り難うございました。

  ◆◇本日のメニュー◇◆

 1 選手をおそった体調異変
 2 セリアスタッフの舞台裏【血液検査】
 3 陸上雑感【ガンバレ農大健児!】

 駅伝やマラソン中にアクシデントに見舞われる選手があとを絶ちません。
 選手を襲った異変についての箱根駅伝を見ていた
 先生方から多数のご質問を頂きました。
 ぜひ、この機会にその原因を一緒に考えましょう。
 
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     選手をおそった体調異変
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 ◆緊張と交感神経◆

 選手の皆さんならレース前などに
 激しい緊張におそわれたご経験があることでしょう。
 このような緊張時には身に迫った危険に備えたたかうために
 自律神経の1つ、”交感神経”が活発に働き始めます。

 その仕組みは次のとおりです。

 緊張を感じると
 即座に交感神経が指令を出し
 たたかうホルモン”アドレナリン”が分泌され、
 身体中が臨戦態勢に入ります。
 苦痛に耐えられるようになり、
 最後まで走り切れるのも
 この仕組みのおかげです。

 ノドが乾き、
 額や手、
 腋(わき)などに汗をかき、
 鼓動が激しくなり、
 気持ちがたかぶるのはそのためです。

 ◆緊張とアドレナリン◆

 パフォーマンスを十分に発揮するには
 交感神経からの指令が的確でなければなりません。
 レース中に合わせてアドレナリンを集中的に分泌させて
 カラダの機能を最大限に引き出すことができれば
 思い通りに走りきることができるでしょう
 スタート前に脚をパチパチ叩くのも
 カラダに刺激を入れてアドレナリンを高めようとするからです。

 ◆緊張が続くと◆

 ところが箱根駅伝や全国高校駅伝のような大舞台を控えた選手は
 何日も何週間も前から激しい緊張状態におかれます。
 このように交感神経の優位な状態が長く続き、
 副交感神経の働きが鈍ってしまうと
 次のような体調不良を招きます。

 ①食欲不振→貧血・故障などをおこすおそれ
 ②消化不良→脱水症状をおこすおそれ
 ③栄養失調→エネルギー切れをおこすおそれ
 ④貧血→急ブレーキのおそれ
 ⑤体温調節不能→熱中症、低体温症をまねくおそれ
 ⑥睡眠不足→熱中症、低体温症をまねくおそれ
 ⑦風邪→大ブレーキおそれ

 このようにレースの何日も前から
 激しい緊張が続いてしまうと
 あっという間に衰弱します。
 ついこの前まで絶好調だった選手が
 たった数日で不調におちいることも十分に考えられるのです。
 
 ◆前触れもなく、静かにしのびよる怖さ◆

 このようにレース中に見られる体調不良などのアクシデントは
 レース前から起こっていると考えることができるのです。
 そのほとんどが自覚症状が無いまま
 音もなく静かにしのびよってきます。
 ですから走りの調子のみならず、
 体調のチェックは
 ことのほか入念に行いましょう。

 試合の調整期間中は
 以下のことを詳しく確認して、
 少しでも”おかしいな”と感じたら
 必ずコーチや監督に報告してください。

 ①体温チェック(手足の冷えなども確認)
 ②食事メニュー(詳細を記録する)
 ③お腹の調子(消化吸収、排泄まで確認)
 ④睡眠(タイミング・時間・質を確認)
 ⑤握力など(衰弱していると弱るため)
 
 なかでも消化不良や下痢には注意しましょう。
 すでに脱水症状になっている可能性が高く、
 エネルギー不足から脳の活動が鈍くなり、
 体温調節すら難しくなるからです。

 もし、このような状況を隠していきなり大舞台に立ったらどうなるでしょうか?
 極度の緊張状態で制御不能となったまま走り出し、
 ペースメークもできないままほどなくエネルギー切れを引き起こし・・・。
 そう考えるととても恐ろしいからです。

 また、極度の緊張状態で胃腸の働きが鈍くなっているのに
 レース中に高濃度の糖質補給をすると
 消化吸収されずに胃に滞留します。
 そのうちに胃酸がたくさん分泌され
 ”異物となった胃液”ごと吐き戻してしまいます。
 弱っている場合は水または薄めのドリンクを補給したほうが良いでしょう。

 思わぬアクシデントやブレーキに見舞われる選手を見るのは本当に辛いのです。
 彼らの負った心の傷を思うととても心配でなりません。
 1日も早く立ち直って欲しいと心から願っています。

 ::: セリアスタッフの舞台裏【血液検査】 :::

 1年半前の血液検査は
 とてもショッキングな結果となりました。
 ヘモグロビンは13.7、ヘマトクリットは40.6だったのです。

 食事はちゃんと摂っている。
 セリアジョブも摂っている。
 規則正しい生活もできている。
 それなのに貧血に近い数値。

 そして、昨年末の血液検査は
 ヘモグロビン15.2、ヘマトクリット44.5
 に回復していました。
 
 食事、生活、セリアジョブ。
 特に変えたことはありません。

 ただ1つ変わったのは外部の環境。
 前回の検査は2020年6月。
 コロナの第一波真っただ中です。
 その時の精神的なストレスで腸内環境が悪化し、
 血液状態も悪くなっていたのかもしれません。

 食事や生活がちゃんとしていても、
 セリアジョブを摂っていても、
 ストレスで台無しになることがあるかもしれません。

 皆さんも気をつけてくださいね。
(山内)

 ::: 陸上雑感【ガンバレ農大健児!】 :::
 
 箱根駅伝、
 私の注目はなんといっても
 学連選抜で2区を走った並木寧音選手(農大2年生)。
 残念ながらチームでの出場は叶わなかったが
 エース区間を堂々と務めてくれた。
 来年こそ、我が母校を箱根へ!
 そんな彼の活躍に
 密かに期待している。
  (山根)
 
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 日本海側でお暮らしの皆さん、
 大雪でたいへんな毎日をお過ごしのことと思います。
 どうぞくれぐれもお気をつけ下さいますようお願いします。

 では、また来週。


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