2010年1月5日
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明けましておめでとうございます。
2010年もセリア通信をヨロシクお願いします。
そして、皆さんにとって素晴らしい一年でありますように・・・
ニューイヤー駅伝や箱根駅伝に出場された方が、読者の中にいらっしゃるかもしれませんね。
悔いの残らないレースが出来たのなら何よりです。
上手く走れなかったとしても、その経験がきっと次に繋がるはずです。
ともかく、お疲れさまでした。
華やかな舞台の裏には、必ずさまざまな苦労があるものですが、聞いて辛いのは故障や病気の話です。
でも、一番辛いのは選手本人です。
そんな思いをして欲しくない、という思いから出来上がったセリアシリーズ。
山根さんがサプリメントの必要性を強く感じたその理由も交えて、故障にならない為の栄養とは何か、を今日は話してもらいましょう。
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│"ー"│ 故障の予防と栄養
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新年あけましておめでとうございます。お正月はいかがお過ごしでしたか。
旧年中はセリア通信を読んで下さって本当に有り難うございました。
今年も、スポーツ栄養アドバイザーの観点で、身近な例などを挙げながら、分かりやすい栄養やコンディショニング情報をお届けします。
すべて私自身が体験し、納得したものばかりです。
私達は「セリア=真面目な(イタリア語)」の精神に基づいて、流言飛語や一時的なブームなどに惑わされることなく、真実を追究しています。
皆様からのご意見、ご要望も大歓迎です。問題を一緒に改善していきましょう。
本年もどうぞよろしくお願いします。
◇エアロビクスの流行◇◆◇……・━━━…・┿
大学卒業後の80年代後半、私が都内でトレーニングインストラクターを務めていた頃、国内でエアロビクスが流行し始めました。ほどなくして全国各地にスポーツクラブが次々にオープンし、レオタード姿の女性であふれる様になりました。そんな中、インストラクターの驚くべき実状を知ったのです。◇インストラクターの障害◇◆◇……・━━━…・┿
エアロビクスのインストラクターは板張りのスタジオで60分間、目一杯飛び跳ねていました。しかも、平均して一日3レッスンですから3時間も硬い床の上でジャンプを繰り返していたのです。その衝撃はマラソンより激しく、脛(すね)を痛めている方がとても多かったのです。レッスン後、テーピングだらけの足をアイシングする姿は痛々しいものでした。しかし、その当時は職業病だからと諦められていたのです。◇シンスプリントって?◇◆◇……・━━━…・┿
そこで、シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎:けいこつかろうせいこつまくえん)という言葉を初めて耳にしました。中には腓骨や脛骨を疲労骨折しているインストラクターもいました。スポーツドクターによる講習会で、シンスプリントや疲労骨折のMRI画像(磁気共鳴画像)を見る機会もあり、その恐ろしさを目の当たりにしました。
後にトレーニング障害の予防が叫ばれるようになり、エアロビクスシューズやクッション性のある床などが開発され、環境改善が進んだのです。
◇陸上選手の障害◇◆◇……・━━━…・┿
同じ頃、陸上長距離界でも女子選手の活躍が目立つようになってきました。ジュニア時代から走っている選手が中高生になり、記録も飛躍的に伸びていました。その一方で、シンスプリントや疲労骨折も増加し始めたのです。食欲旺盛なエアロビクスインストラクターと違い、食事制限をしている女子長距離選手の症状は、目も当てられないほど悲惨でした。
◇食事制限による骨へのダメージ◇◆◇……・━━━…・┿
オーバートレーニングによる疲労骨折と言っても、亀裂骨折(ひびが入る程度)ではなく、破裂骨折に近い重症の選手も多く見られました。厳しい食事制限の結果、続発性無月経(生理が止まっている状態)の選手が多かったからです。女性の場合、ホルモンの関係で生理が止まってしまうと、骨は次第にもろくなり、折れやすくなります。そんな状態で長距離走のような単純な動きを繰り返していると、骨は簡単に折れてしまいます。
脛にある腓骨や脛骨、足の甲にある中足骨などは珍しくありません。中には走っている最中に大腿骨を骨折してしまうケースもあります。
◇疲労骨折の予防と栄養◇◆◇……・━━━…・┿<
高校生になっても初潮を迎えていない選手や無月経状態にある選手は、まず監督に相談してみて下さい。その上で専門医の診断を仰ぐことをお勧めします。放っておくと、女性としての正常な機能が育たなくなる怖れがあります。また、過度な食事制限は絶対に避けて下さい。痩せたら速く走れる、というのは迷信です。運動と食事のバランスを保つことが、記録向上に最も必要で、ひいては最も近道となるでしょう。
常に競技レベルの高い選手は、危険と背中合わせの状態にあります。ビタミンC、コラーゲン、カルシウム摂取を強化し、故障しにくいカラダづくりに努めて下さい。故障の直接的な原因はオーバートレーニングですが、それに耐えうるカラダを作るのは栄養に他なりません。
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発育の途中である中高生が、トレーニングばかり先行させて、栄養と休養をおろそかにすると、骨や筋肉ばかりか、各器官の機能も育たない怖れがあるんですね。
正常なカラダでなければ、スポーツはやるべきではありません。
指導者や保護者の皆さんは、どうか正しく理解して頂きたいと思います。
中高生自身は競技の事で頭が一杯で、他に目を向ける事がまだ出来ないからです。
いずれは自己管理が出来るよう、栄養やコンディショニングの知識も、少しずつ身につけていって欲しいと願っています。
★山根氏のつぶやき☆★──────────────────────────────────☆
年末、母校のキャンパスを訪ねた。いつの間にやらグランドは全天候型になり、フィールドは人工芝、脇には大きなアリーナが建設されていた。学生寮は撤去され、体育館や古い学生会館は跡形も無かった。図書館や校舎もどんどん新設される計画らしい。図書館と寄り添うように伸びていたハンノキも伐採されていることに気がついた。そして、キャンパスを闊歩しているのは女子学生ばかり。最早、ここは農学部ではないのだから、と自分に言い聞かせるしかなかった。
これが新しい時代ということなのだろうか。
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自分の通っていた時の面影がすっかり無くなってしまうのは寂しいですよね。
建物や学生は変わっても、自分の中にある大切な想い出は、消えないようにしたいものです。
そして、自分自身も成長して更なる変化を遂げる事が大事なのです。今年も頑張らなくっちゃ!
皆さんの今年の抱負は何でしょうか?
それぞれが心に秘めて、新年をスタートさせて下さいね。
もちろん宣言してもいいんですヨ。有言実行できたら尚カッコイイ!
今年も皆さんが、健康なカラダで元気一杯頑張れるよう、私達も応援していますし、力になりたいと考えています。
ですから、今年もセリア通信を読んで下さいね〜。お願いします。
ではでは、また来週。
風邪など引かないよう、ご注意あれ!
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