2009年2月10日
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立春も過ぎ、寒さの中にも春を感じさせる空気があります。
土手にはうっすらと野草の緑が見え始めています。
先日、秩父宮ラグビー場でトップリーグの決勝を観て来ました。
100キロを超える選手たちが凄いスピードでぶつかり合う、その音にも圧倒されました。
そして、あの巨体があれだけの速さで動くには、どれだけの筋力やスタミナが必要なんだろうと考えてしまいました。当然、故障する選手も多く、痛々しいのも事実です。
ケガや不調を防ぐ為に、栄養面も十分に配慮して欲しいなぁ、と願うばかりです。
さてさて今週は、新年度に向けてコンディショニングを必要としている皆さんに、栄養のバランスを考えるためのヒントが一杯です。
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│"ー"│ 栄養ガイドブックを利用しよう
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◇個人のレベルアップ、チーム力アップ◇◆◇……・━━━…・┿
プロ野球選手もキャンプインしました。オフの過ごし方や自主トレにも色々な工夫がなされるようになり、初日から全力プレーでアピールする選手も増えたようです。高校生の皆さんも新チームになり、熾烈なレギュラー争いが待っていることでしょう。
一人ひとりの成長がチームのレベルアップに繋がります。人一倍強くなるために、練習はもちろん、生活や食事も妥協せず、徹底的に強化を図りましょう。
◇マイ栄養士になろう◇◆◇……・━━━…・┿
選手の皆さんはカラダも心も、技術も体力も、すべてにおいて成長途中です。育てて強くなる、というのがセリアの考え方の基本です。
中でもカラダの成長や体力強化には「栄養」が大きな鍵を握っています。どうぞ、しっかり食べて下さい。
しっかり食べる、と言っても、決して暴飲暴食を勧めているのではありません。
「正しい食生活でバランスの良い栄養を摂る」という意味です。本当に強くなりたいと思う選手は、自分自身がマイ栄養士になれるよう、きちんとした知識を身に付け、日常生活で実践して下さい。
◇深刻なタンパク質不足◇◆◇……・━━━…・┿
お勧めしたい本があります。「食品80キロカロリーガイドブック・女子栄養大学出版部」です。これまで数多くの陸上長距離選手の食事調査を行ってきました。
その中で一番ショックだったのは、筋肉や骨、血液の材料となるタンパク質の摂取量が少ないことでした。
貧血や、ケガ・故障に苦しんでいる選手の殆どの選手はタンパク質不足だったのです。
毎日、どれだけの量を摂ったら良いのか。是非、ハンドブックで確認しながら献立を考えて下さい。
感覚的に身に付いてしまえば、本を見なくても、おおよその見当がつくようになるはずです。
◆食品80キロカロリーガイドブック◆
http://www.eiyo21.com/kensaku/index.php?query=on&genre=20090202124650
◇まず、第二群を考える◇◆◇……・━━━…・┿
カラダの健全な発達、競技体力の向上、健康維持のどの立場から考えても、タンパク質は欠かせない栄養です。保護者会、ミーティングなどの席でも、タンパク質摂取を説いて来ましたが、タンパク質不足に起因するトラブルは年々深刻化し、一向に改善しません。
よくメディアが採り上げるプロテインについての相談も多いのですが、土台となる栄養はきちんと食事から摂るべきです。食事で十分な量を摂れるのです。
始めからサプリメントで補おうと考えるのは余りにも浅はかだと、私は考えています。
ガイドブックの第二群のページを頭に叩き込みましょう。
◇目標は体重×2◇◆◇……・━━━…・┿
現在、アスリートは一日に体重×2(g)のタンパク質が必要と言われています。体重50キロの長距離選手なら100gは必要という計算です。では、100gのタンパク質を摂取するために、
どれ位の食品を食べれば良いのでしょうか。第二群だけで単純に考えてみましょう。
朝食 合計320kcal (タンパク質 30.7g)
・納豆 40グラム (6.6g)
・みそ汁の木綿豆腐 110g (7.3g)
・ロースハム 2枚半 (6.6g)
・かまぼこ 1/3 (10.2g)
昼食(お弁当) 合計320kcal (タンパク質 36.8g)
・牛肉味付け缶詰 50g (9.6g)
・生揚げ 55g (5.9g)
・タラコ 55g (13.2g)
・塩ザケ 40g (9.0g)
夕食 合計320kcal (タンパク質 39.2g)
・すじこ 28g (8.5g)
・カキ 130g (8.6g)
・ホタテ 80g (14.3g)
・鶏胸肉 40g (7.8g)
合計960kcal (タンパク質 106.7g) です。
あくまで素材だけの計算ですが、これだけ摂ればタンパク質は十分ということになります。
意外に低カロリーであることもお分かりでしょう。バランスの良い食事はカロリーオーバーも防げるのです。
また、タンパク質は乳製品や卵、ご飯などにも含まれていますから、さらに余裕を持って目標値に達するはずです。
ちょっと頭を働かせ、手間を惜しまずメニュー作りをすれば、コンディショニングアップは間違いありません。
是非、ハンドブックを手に実践してみて下さい。
土台となる栄養が揃ってはじめて、セリアの微量栄養素たちが活躍するのですから。
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もちろん栄養を摂る選手の皆さん自身が、ガイドブックを手にするのが基本です。
そして、食事やお弁当を作って下さる御家族にも、皆さんが説明する必要がありますネ。
はじめから人に頼ってしまうのではなく、必要性をきちんと説明したり、練習量や体調に合わせて、メニューを変化してもらう事も大切です。
まずは自分自身がよく考えて、実践出来るように努力しましょう。自分のカラダですからね。
★山根氏のつぶやき☆★──────────────────────────────────☆
スギ花粉情報が気になる季節になりました。花粉飛散量は年々増加の一途。
樹齢が20〜30年に達したスギが伐採されず、その雄花が花粉を飛散させているのだと今朝の天気予報でも伝えていました。それらは、私が東京農大の林学科、林業経営学研究室に在籍していた頃に植樹されたスギなのです。研究室員の多くは有名林業家の跡取り息子ばかり。
輸入木材に圧倒され不況にあえぐ林産地の再生という使命を背負って勉強していました。
花粉増加は林業再生が叶わず、放置された結果とも言えるのでしょう。
「次の世代を考えて山を育てるのだ」と熱弁を振るった当時の教授の言葉に、今となって胸を痛めています。
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幸い、私は花粉症ではないのですが、いつ発症するか分かりません。
アレルゲンの花粉はそこら中に漂っている訳ですから、あとはそれに抵抗できるカラダ作りをするしかありません。
身体だけでなく、心の状態、自律神経のバランスなども影響するらしいので、
心身を鍛えて免疫力を高めるようにしたいと思います。
それでは皆さん、花粉になんか負けないで、元気に春を迎えましょう。
どうか来週まで御元気で。
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