2026年3月3日
Tweet
前ページ:ランナーの利用可能エネルギー量不足を考える#2
後ページ:
皆さん、お元気ですか?
走ることは、最高の「脳トレ」なんです!
ランニングが僕たちにくれるプレゼントのひとつが、「BDNF」という物質です。
これは例えるなら、「脳の肥料」のようなもの。
この「脳の肥料」は、脳の神経を守ったり、新しく増やしたりする手助けをしてくれます。
そのおかげで、新しいことをどんどん吸収できる「やわらかい脳」になり、記憶力や学習効果がグンと上がるのです!
特に凄いのが、記憶をつかさどる「海馬」という組織への影響です。
普通は、脳は大人になると少しずつ縮んでいくものですが、ランニングなどの有酸素運動をすることで、なんとこの海馬が育つことが分かっています。
さらに、やる気や集中力をコントロールする脳の司令塔(前頭葉)もシャキッと目覚めます。
「テスト前に集中できない」
「イライラして自分をコントロールできない」
そんな悩みも、走ることで解決しやすくなるのです。
さらに「朝ラン」によって、カラダのスイッチがオンになり、頭がスッキリ冴えわたります。
メンタルも安定してポジティブな気持ちになれるので、学校生活がもっと楽しく充実したものになるでしょう!
さあ、今日も元気に走りましょう!!
◆◇本日のメニュー◇◆
1 ランナーの利用可能エネルギー量不足を考える#3
2 セリアスタッフの舞台裏【急がば回れ】
3 陸上雑感【憧れの先輩、箱根を走る】
貧血を抱えている中高生ランナーが後を絶ちません。
なかにはオーバートレーニングと言っても過言ではないチームがある一方で、そんなに走行距離が多いわけでもないケースのほうが圧倒的に多いように感じています。
ではいったいなぜ、貧血になってしまうのでしょうか?
ランナーの利用可能エネルギー量不足を考える#3
◆①学校給食の普及◆
文科省のデータによると、公立中学校における給食の普及率は、96~97%にも達しており、今なお増え続けています。公立小学校については、ほぼ100%と言っていい状況です。
私が中学生だったころは普及率が50~60%くらいだったので、実は私は毎日お弁当でした。
ところで、栄養指導(食事の大切さを教える仕事)で中学校を訪れ、校長室で先生方と一緒に給食をいただくことがあります。
しかし、用意してくださった給食を見るたびに、いつも不思議に思うことがあります。
それは、どう考えても、中学生が食べる量としては少ないのではないかということです。
◆②給食のエネルギー、じつは足りていないかも?◆
文科省のルールでは、給食のカロリーは「1日に必要なエネルギーの3分の1」を取れるように計算されています。この「1日に必要なエネルギー」は、普段の生活でどれくらい動くか(身体活動レベル)によって変わります。
学校給食では、「平均的な運動量(ふつう)」の中学生を基準にしています。
計算してみると、
【ふつうの中学生男子の場合】
1日に必要なのは2500kcalです。
その3分の1を計算すると、2500kcal x 0.33=825kcal
そのため、給食は約830kcalになるように作られています。
【もし、陸上長距離選手だった場合】
毎日、激しい練習をする人は、もっとエネルギーが必要です。
1日に約3150kcalも必要になります。
その3分の1は、3150kcal x 0.33=1039kcal
【おにぎり1個分の差】
ふつうの給食(825kcal)と、長距離部員の人に必要な量(1039kcal)を比べると、
その差は214kcalですね。これはちょうど、おにぎり1個分くらいのエネルギーにあたります。
つまり、運動を頑張っている人にとって、今の給食だけではおにぎり1個分くらい足りない計算になるのです。
◆③強豪校の高校生も足りていない?◆
このように調べてみた結果は、私の心配していた通りでした。毎日、一生懸命に練習している長距離選手の中学生にとって今の給食ではエネルギーが足りていない可能性が高いのです。
次に、全国でもトップクラスに強い高校生の男子長距離チームが、どんなお弁当を食べているのか調べてみました。すると、意外なことがわかったのです。
- お弁当箱のサイズ:ほとんどの選手が「800~850ml」サイズのものを使っていました。
- 中身のスタイル:最近主流の「二段重ね」のお弁当箱で、一段にご飯、もう一段におかずを詰めています。
この食べ方は、知ってか知らずか栄養バランスとしてはバッチリです!
しかし、エネルギー量(カロリー)で見ると、実は中学生の給食とほとんど変わりません。
これでは、高校生レベルの激しい練習を乗り切るには、どうしても足りないのです。
◆④ランナーの利用可能エネルギー量不足をしっかり考えよう◆
最後にお伝えしたいのは、今の給食やお弁当の現状を見ると、多くの中高生ランナーがエネルギー不足になっているということです。【足りない分はどこから補われている?】
栄養のプロが計算して作っている給食でさえ足りないのですから、それぞれの家庭に任されている朝ごはんや夜ごはんの内容は、もっと心配な状況です。
ここで皆さんに知ってほしいのは、カラダの中でおきている深刻なことです。
*鉄分やカルシウムだけの問題ではない
「貧血になったから鉄剤を飲む」「疲労骨折をしたからカルシウムを摂る」
という部分的な対策だけでは追いつきません。
*カラダが「自分自身」を削っている
走るために必要なエネルギーが足りないとき、カラダはあなたの筋肉や血液を削って、無理やりエネルギーを作り出しています。
つまり、貧血やケガの原因は、あなた自身の「食事量の少なさ」にあるのかもしれないのです。
◆⑤山さんが元気に走れた理由◆
山さんが中高生時代に愛用していたお弁当箱は、2段合わせて2000ml(約2000kcal)もありました。今振り返ると、私が一度も大きなケガや貧血にならず、勉強にも部活にも全力で打ち込めたのは、この「十分すぎるほどの食事」があったからだと確信しています。
見た目がきらきらした美しいお弁当ではありませんでしたが、美味しくて、栄養バランスが良くて、何よりエネルギーが満点のドカベンでした(笑)そんな食事を作ってくれたことに今さらながら感謝しています。
【自分の「食べる量」を見直してみよう】
皆さんも、今の自分の食事量をもう一度見直してみててください。
「しっかり走るためのエネルギー」を十分に蓄えられているでしょうか?
強くなるため、そしてケガや貧血にならないカラダを作るために、まずは「しっかり食べる」ことから始めてみませんか?
::: セリアスタッフの舞台裏【急がば回れ】 :::
朝、走っているときに「急がば回れ」
という諺が頭に浮かびました。
急いでいるときこそ危険な近道を選ばず、あえて遠回りをする。
そのほうが結果的に早く目的地に着く、つまり目標を達成できる、という意味です。
昨今のスポーツ界を見ていると、この諺が当てはまる選手は少なくないように感じます。
一度現役を退き、さらに強くなって戻ってきた選手。
長い不調から復活を遂げた選手。
専門種目を変更することで活路を見出した選手。
いずれも最短距離で成功したわけではありません。
失敗も含めたさまざまな経験を積んだからこそ、結果として目的を達成しているのだと思います。
頑張っているのにうまくいかないときは、
- さまざまな経験を積む
- 失敗を恐れない
- ときには休む
そんなことを意識してみてはいかがでしょうか。
(山内)
::: 陸上雑感【憧れの先輩、箱根を走る】 :::
今、地元のクラブチームに通う子供たちのキャップやTシャツにはある「宝物」が記されています。それは、箱根駅伝で帝京大学のアンカーを務めた鎗田大輝選手のサインです。
箱根駅伝が終わった報告を兼ねて、鎗田選手が練習に来てくれると知った子供たちは、サインペンを握りしめて今か今かと待ち構えていました。
その姿には、私も本当に驚かされました。
箱根駅伝という大きな夢の舞台に立ったクラブの先輩は、子供たちにとって最高の憧れの存在になったのです。
この光景を見て、私はスポーツやアスリートが果たす役割について、改めて深く考えました。
選手本人はもちろん、スポーツに関わる仕事をしている私たち大人にとっても、その責任はとても重いものです。
こどもたちの純粋な夢を大切に育て、その期待を裏切らないように。
そんな決意を、新たにした出来事でした。
* * * * * * * * * * * * * * * *
「もののふの 矢橋(やばせ)の渡り近けれど 急がば回れ 瀬田の唐橋」
”急がば回れ”は、琵琶湖を渡り朝廷へ馳せ参じる武士のことわざがもとになっています。
船で渡れば近いけれど、遠回りでも安全な橋を使うべきだという意味だそうです。
山さんも、安全な橋を渡るように心がけます(笑)
では、また来週。
Tweet
前ページ:ランナーの利用可能エネルギー量不足を考える#2
後ページ:
セリアのご注文、ご相談はLINEからも受け付けております。
今までのセリア通信はこちらから
セリア通信の登録(無料)はこちらから
御注文はホームページから