2024年4月30日
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皆さん、お元気ですか。
「お菓子やケーキが食べたい!」
「炭酸ジュースが飲みたい!」
ランナーだからと思って我慢しているのに無性に欲しくなることってありませんか?
そんなときは順を追って考えてみましょう。
- そもそも食事量が足りないのでは?
- 食事のバランスが悪いのでは?
- 心身の疲れがあるのでは?
- ストレスを感じているのでは?
- その他
生活や栄養のバランスが崩している人に余計なものを口にしたがる傾向が見られます。
無謀なダイエットも危険です。
市販されている無数の”バランス栄養"という名ばかりのお菓子では消耗の激しいランナーのカラダは決して守れません。
そんなものがもし”おいしい”と感じたら、それは”故障や貧血のはじまり”です。
◆◇本日のメニュー◇◆
1 ランナーの貧血改善 その1
2 セリアスタッフの舞台裏【緊張するときは】
3 陸上雑感【会長と私】
今頃になると貧血のご相談が多くなります。
競技会にご出場されて、はじめて”異変”に気付かれるのでしょう。
なかには慢性的な貧血から抜け出せず、投薬(鉄剤)治療が止められない。
それどころか一向に改善しないというご相談も・・・。
”貧血の克服方法”を一緒に考えましょう。
ランナーの貧血改善 その1
◆貧血の原因1位、エネルギー不足◆
一生のうちで一番エネルギーを必要としているのは代謝の活発な思春期の中高生です。しかも長距離ランナーであれば、少なく見積もっても一般の高校生より、おおよそ1食分(800~1,000kcal)多く必要です。
もし、エネルギー(ブドウ糖)不足となっていたらどうなるでしょう?
不足を補うために、血液や筋肉などのタンパク質が分解されブドウ糖につくりかえてしまいます。
◆血液破壊が進行する◆
この慢性的なエネルギーの不足が続くとエネルギー供給不足をカバーするために走れば走っただけ血液の組織(主に赤血球)が破壊されてしまうのです。このとき赤血球と一緒に、鉄を含むタンパク質組織(ヘモグロビン=血色素)も破壊されてしまいます。
ランナーの貧血は、この赤血球ならびにヘモグロビンの破壊と進行で起こっています。
そのため鉄だけ摂っても、なかなか改善されないのです。
「ながく鉄剤を服用しているのに、なぜ貧血が治らないのだろう?」
そう思っているあなた!
貧血の改善を薬任せにしていませんか?
◆体質だとあきらめないで!◆
長距離ランナーのカラダに起こっている窮状を一般の医師も、栄養士さんもあまりご存知ありません。そのため”鉄剤の処方”や”鉄剤注射”を続けてしまったり、”鉄が吸収しにくい体質”だからと口にしてしまったりするのです。
長く鉄剤を服用している選手のなかには服用量が増えるばかりで、一向に改善しないというケースも少なくありません。
皆さん、どうぞ体質だからとあきらめず、薬で治せるものだと安易に考えず、食事栄養バランスアップに努め、貧血知らずのカラダづくりに励みましょう!
◆エネルギー不足が原因の貧血では◆
治療を受けているのに、なかなか貧血が改善せずに苦しんでいるランナーの血液検査結果には、特有の傾向が見られます。それはヘマトクリット(赤血球容積比%)が極めて少ないことです。
貧血知らずのランナーなら、血液中のヘマトクリットは45%ほどありますが、鉄剤の服用量や服用回数が多いのに改善されない選手はだいたい30%台しかありません。
これは鉄が足りないのではなく、毎日の赤血球の破壊量が多過ぎて赤血球の合成量が追いついていないことを意味します。
ぜひ、覚えておいていただきたいのが
「ヘモグロビンの値は、赤血球量に比例する」
ということです。
つまり、どんなに鉄の摂取量を増やしても赤血球が増やせる栄養状態をつくらなければ改善されないということです。
血液検査結果ではぜひ、ヘマトクリットに着目してください。
◆食事量とバランスを見直そう◆
このように貧血の原因1位は、エネルギー不足でした。皆さんの成長量や走行距離、練習の内容に見合っただけの
エネルギーが摂取されなければ、貧血はどんどん進行してしまうのです。
貧血になったら、真っ先に行うべきことがあります。
それは鉄剤の服用やサプリメントの摂取だけではありません。
エネルギー不足に陥らないように、主食(ご飯など)の量を調整することなのです。
では、いったいどれくらい食べれば良いのでしょうか?
その加減は、自分で調整するしかありません。
ですのでまずは少し、増やしてみましょう。
それで様子を観察してみてください。
そのうちにヘマトクリットが増加に転じ、ヘモグロビン量も徐々に増え始めることでしょう。
その段階に入ったら、貯蔵鉄も増え始めるはずです。
***************
そこまで辿り着いたら、山さんは体重体組成計の活用をお勧めしています。
毎日、同じ時間、同じタイミングで測定すれば食事量の加減がわかるからです。
体重が増えずに、体脂肪率だけが減る(=筋肉量・骨量が増加する)食事量を測定しながら毎日探ります。
この状態を保つことができれば、ヘマトクリットも下がりません。
貧血の再発を防ぐことにもなるでしょう。
どれくらいの食事を、どのように食べ、日毎に変わる練習量や体調とのバランスをとるべきか。
それこそがランナーに求められるコンディショニングではないでしょうか。
貧血の予防・改善をはかるためにも体重体組成計を活用しながら食事のバランスをアップさせましょう。
貧血に苦しんでいる実業団選手にこそ、お勧めします!
::: セリアスタッフの舞台裏【緊張するときは】 :::
選手からの相談で多いのが「試合になると力を発揮できない」
です。
なかでも緊張によってカラダが動かないという悩みが多いです。
その気持ちよく分かります。
私も未だにレース前や大勢の前で話すとなると緊張します。
緊張は多少であればパフォーマンスアップになるので問題ありません。
過緊張になるとパフォーマンスにとって逆効果。
交感神経が働きすぎることで呼吸が浅くなります。
つまり酸素がうまく取り込めていないということです。
長距離選手にとっては死活問題です。
緊張して不安だなという時は深呼吸をしてみてください。
酸素を身体全体に巡らせることで、筋肉の力を発揮しやすくしてくれます。
そうすることで少しでもカラダが動いてくれるはずです。
(山内)
::: 陸上雑感【会長と私】 :::
今年度から関東学生陸上競技連盟の会長に東海大学名誉教授の植田恭史先生が就任されました。植田先生は84年のロサンゼルス五輪、三段跳び日本代表です。
当時は千葉県松戸市運動公園競技場を見下ろす高台に植田選手の暮らす「ミズノ」の寮がありました。
競技場に行くと仲間たちはみんな、トップ選手が暮らす寮を見上げたものです。
そんなこともあって勝手ながら特別に応援していた選手。
それが植田先生です。
(山根)
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関東インカレの番組編成が発表になりました。
今年は国立競技場での開催です。
今から楽しみです!
では、また来週。
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