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■╋■╋━ vol.9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━2007/10/30 ━━━━


前ページ:貧血《4》旬の食べ物
後ページ:本番に向けて《1》

皆さんのところでは、台風の影響はいかがでしたか?


台風一過の晴天の下、散乱した落葉や折れた枝を竹ぼうきで掃いていると、

色んな形や色の木の葉があって、けっこう楽しめました。

でも、その量の多さに閉口して、しまいには手にマメが・・・

いかに普段、ホーキを使い慣れていないか、バレてしまいます。(笑)



さて、ここ数回にわたって「貧血」について採り上げて来ました。

貧血を予防する方法としてお勧めしたのは・・・

・赤身の肉、魚から、吸収の良いヘム鉄をとる

・鉄分と一緒にタンパク質をとる

・食事をしっかりとる、間食を上手にとる

・栄養価の高い旬の食材をとるetc.


身体を造る材料は口から食べたものだけですから、健康な血液を造るのも食べ物です。


ただ、せっかく気を使って摂取した栄養も、身体の状態によっては吸収されない場合があります。

生活態度、ストレスなどの精神状態が悪い時は特に、です。



今回は山根さんが、男女それぞれの貧血について。

また、食事以外にもある、貧血を予防する方法を教えて下さいますヨ。


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□■□女性だから貧血?□■□


貧血はたしかに女性アスリートに多く見られます。

これは生理の影響によるものとされてきました。

しかし、実際に成長期の女子長距離選手の食事調査によって見えてきたのは、欠食やアンバランスな食事による鉄分やタンパク質不足でした。

・無理なダイエット

・肉や魚を食べない

・朝食を食べない

・食事代わりにお菓子を食べる

これら食習慣の乱れは、生理による影響より大きいと考えられます。

女性特有の食事の偏り、これを改善することは意外に難しいようです。

対処療法によって治癒しても、すぐに繰り返してしまうからです。

カラダの変化が頻繁に訪れる女性こそ、食事に対する正しい知識と食生活の向上が求められています。



□■□男子は貧血になりにくい?□■□


男子は貧血にならないと考えている方も案外多いようです。

スポーツ選手に見られる貧血の要因は、そのほとんどが発汗や衝撃による溶血による損失です。

運動選手のカラダにかかるダメージは、私たちの想像を遥かに超えています。

また、成長期は代謝が活発ですから、古い組織は壊され、新しく造りかえられていきます。

成長期の男子は、エネルギーや栄養の需要が最も多い、ということをお忘れなく。

食事から摂取される鉄分やタンパク質が不十分だと男子でも貧血になってしまうのです。



□■□食事以外の貧血対策□■□


鉄分の損失を防ぎ、貧血を予防する方法は、食事で十分な栄養を摂取することだけではありません。

皆さんが日頃行っている競技特性を熟知し、様々な工夫することも有効です。

そこで、私からの提案です。


■不必要な厚着はしない。

サウナスーツなどで無理に汗をかくと鉄分を含むミネラルを必要以上に損失します。

体重を落とすのは体脂肪を落とすことで汗をかくことではありません。

気持ちよくトレーニング出来るスタイルが一番カラダにもやさしいはずです。

コンディショニングの上でも着替えは大切です。

汗をかいたら素早く着替えて良い状態を保ちましょう。


■シューズを履き替える。

アスファルトなどの固い路面を走る時は、厚いソールのトレーニングシューズに履き替えましょう。

これで随分衝撃による血液破壊を軽減出来ます。

出来れば2足以上でローテーションするとシューズの寿命が長くなり経済的です。

レース用はソールが薄くて軟らかいのでシューズの寿命も短めです。

一流選手はカラダを守るために1回の合宿でシューズを使い果たしているようです。


■熟睡する。

深い睡眠をとることで、造血など、タンパク質の同化が促進されます。

自分にあった寝具や安眠グッズなどを見つけるのも良いですね。

また、一日の終りには、きちんとけじめをつけて翌日に不安を持ち越さない、

これも良質な睡眠をもたらす秘訣です。


■血液をサラサラにする。

魚貝類をしっかり食べてDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)を摂りましょう。

血流が良くなると同時に赤血球が軟らかくなり傷つきにくくなります。


□DHA・EPA□

青魚に多く含まれる高度不飽和脂肪酸。
高い消炎鎮痛効果で喘息等の治療薬にも使われる。
赤血球を柔らかくしたり、余分な脂肪やコレステロールを取り除き血液をきれいに保つ。
血流が促進され、運動機能が向上される。
脳の機能を正常に保つ。


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ほとんどの女性は「ヤセたい」と思っているのではないでしょうか。

でも、スウィーツは大好きだし、おやつは外せないですよねぇ・・・(笑)

おやつを食べたいから、その分、食事を減らす、というのは、絶対カラダに悪いんです。

それが貧血の元凶になってしまうんですね。

頑張ってトレーニングしているのなら、食にも頑張って頭を使いましょう。

何事もバランス良く、時にはおやつも必要ですから、適量をね!



男性諸君も油断は禁物ですヨ。

走って走って走り抜いて、クタクタになってしまっても、

コンビニで買い食いをしないで(笑)、家できちんと食事をしましょう!



シューズ選びも大切なんですね。

常にソールの減り方をチェックする習慣をつけましょう。

良いシューズは決して安いものではないですけど、

アスリートにとっては、カラダを守ってくれる大切な道具ですから、

食事やトレーニングと同じくらい、気を配って下さいね。

それだけで、体調や疲労度も変わってくるかもしれません。


★☆山根さんから一言☆★───────────────────────────────────☆


「親も貧血だから自分も・・・。」という半ば諦めにも似たお話をしばしば耳にします。

でも、体質が遺伝したと考えるよりも、同じ食生活を送っているところに着目して下さい。

客観的に調べてみると必ず問題点が見えてきます。いつも元気にスポーツしている皆さんが貧血になったとしたら、その主たる原因は自分の食事や生活の中にあると思って間違いありません。

アスリートの皆さんは食事に対して普段から高い意識を持って生活しています。

そんな皆さんに「食事が問題だ」と言ってもなかなか受け入れられるものではないでしょう。

でも、原点に立ち返って冷静に考えて下さい。必ず解決の糸口が見えてくるはずです。


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そうですね・・・生まれた時から同じ食事をしているのだから当然ですよね。

夫婦も長年連れ添っていると顔が似てくる、って言うし・・・(ちょっと違う?笑)

今の状態が良くない結果を招いているならば、思い切って変えてみるのも必要かもしれませんね!



いよいよ駅伝シーズンも近づいて来ました。

皆さんの活躍ぶりを楽しみにしていますヨ〜。



それではまた来週♪


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