Seria Net
No.18


論 走
馬酔木賢者

感動を与えるのはプロの仕事で、アマチュアは自分自身が感動すれば良いと教わったことがある。高橋尚子選手のプロ宣言以来、物議をかもしているが、もはや金の問題だけに留まらない。今こそ、原点に立ち返って考え直す時ではないだろうか。日本人の活躍に湧くメジャー・リーグ。選手一人ひとりが天賦の才能を余すことなく発揮し、夢を求めて集まる観客に感動と興奮をもたらす。期待以上の活躍を見せてくれるからこそ、彼等には高い商品価値がつく。イチローや佐々木に高額年俸が支払われるのは当然であり、まさに真のプロと言えるだろう。問題は所属する競技団体の定める規約でも、収入でもない。観ている人に対して、プロとして相応しいかどうか。高橋選手の今後に注目したい。