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No.16


論 走
千葉すず選手の功績

選考基準を巡って、国際スポーツ仲裁裁判所への提訴に踏み切った勇気ある行動に改めて敬意を表したい。おとな気無い連盟の態度には、誰もが失望したに違いない。中央集権的な体質に一石を投じた功績は大きい。女子マラソンの有森選手が投げかけたプロ化の問題同様、組織が選手の自立を妨げている。組織が有名選手の受け皿でしかなく、数少ない企業スポーツの人事まで握ろうとする。男子選手は安定を求める為に組織に従順になり、自ら夢を持とうとしない。これでは将来性ある選手は育たない。二一世紀は明らかにセルフマネージメントの時代。選手が自らの生活や競技をクリエイトしながら進化する。その為のルールや保証を確立するためにも、連盟や協会を改革しよう。