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No.15


素晴らしきアスリート達
山中美佐子さん


山中美佐子さん
三九歳  公立学校臨時教員
自己記録 3時間8分11秒(大阪国際女子マラソン)

やらされるのではなく、走りたいから走る、とにかく走る事が好きだ。留守番電話のメッセージには「只今、ランニング中です・・・」。学生時代は卓球部だった。初レースは職場の方に勧められた佐倉マラソン、一〇Kmの部で三位入賞。初マラソンは河口湖、三時間四四分。やがて国際女子マラソン出場が夢になる。目指すはサブスリーだ。貧血に苦しむなど紆余曲折もあったが諦めなかった。ターゲットは3月の名古屋国際。臨時教員という立場では指導期間も限られてしまうが、陸上部では一緒に走り、楽しさを教えている。その教えは生徒達に確かに記憶されているはずだ。「今、無職なんです」と明るく笑い飛ばす。 周りの状況に影響されずに走り続けている。自立した社会人の姿を垣間見た。「一流選手ではなくても、スタートラインに立つ緊張感が味わえる。自分の記録に一喜一憂できる。次の目標に向かって夢がどんどん膨らんでいくんです」。人生が限り無く豊かに広がって行く。
(和)