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No.13


素晴らしきアスリート達

安田享平さん (31歳) 新日鉄君津勤務

何度か同じ市民大会に出場した事がある。折り返してくる先頭グループにいつも安田さんの姿があった。憧れの目で見ていたものだ。初めてお話した時、そのきさくな感じがとても好印象だった。「走る事が好きなんです」陸上競技を楽しむ姿勢に、大きな包容力を感じた。中学三年で競技を始めるが、高校時代は、南関東大会の経験も無い。新日鐵君津に入社し、三交代勤務を遣り繰りしながらの競技生活。目覚ましい成長を遂げ四年目にして、東日本縦断駅伝千葉県代表に選ばれ、以来一〇年連続出場を果たした。
数多くのマラソン、駅伝の実績があるが、特筆すべきは、視覚障害マラソンにおける柳川選手の伴走者として、アトランタパラリンピックに出場、日本人初の金メダルに輝いた事だ。スポットライトは当たらないが、自らが納得のいく競技生活を確実に歩んでいる。若年層の目覚ましい記録の向上とは裏腹に、燃え尽き症候群も多い。将来に繋がる今でなければいけない。スポーツは勝敗や記録だけではないのだから、と安田さんは言っているに違い無い。

自己記録
5千m 14分30秒
1万m 29分52秒
マラソン 2時間17分32秒