良く噛む
最近の子供達は、ひと昔前に比べるとずいぶん体格が良くなっていますが、逆に顎は細く小さくなっています。子供達の好きなファーストフードやインスタント食品はあまり噛まなくてもいい柔らかいものが多いですね。よく噛む事は脳の働きを活性化させたり、自律神経に作用し情緒を安定させます。また、唾液の分泌も良くなり、ホルモンの分泌を促すので老化防止にもなります。逆によく噛まないと、顎の退化につながり、歯並びの乱れや噛み合わせの悪化を招きます。また日常生活だけではなく、スポーツにも大きく影響します。関節を固定するような運動(野球のバッター、ゴルフ、重量挙げ等)では、食い縛った方が口を開けているより筋力がアップします。噛み合わせが悪ければ、いくら食い縛っても力を十分に発揮できません。えらの張った頑丈そうな顎より、細くすっきりした顔の方が見た目は美しいかもしれませんが、柔らかいものばかりを好み、早食いの習慣を続けたら顎は退化してしまいます。日本の食文化には、パリパリ、カリカリ、シャリシャリ、サクサク、ポリポリ、バリバリなど、素材の持つ硬さや弾力を楽しみ味わう特徴があります。皆さんも、ハンバーガーではなく昔からの日本食で噛む力を養い、情緒を楽しみませんか。吉田
ジャンクフードのどこが悪い
動物は食べる事によって健康を維持しています。食べて良いものと悪いものとを好みという形で見分ける事が出来るのです。これは自然に備わるものではなく、子供から大人へ成長する過程で身に付けるものです。人間の場合は十二歳までと考えられています。この大切な時期に何を食べるかによって、その後の生活習慣病の発生率にも大きな変化があるのです。以前、ある大手ファーストフード会社の代表は「子供の頃からこの味を覚えさせれば、やがて日本を席巻するだろう」というコメントを新聞に発表しました。その味を覚えさせる為に、おまけやセット商品の低価格化などターゲットはいつも幼児から学生、及び子供を持つ親に集中しています。子供にとっての洗脳食品が、何の疑いもなく全世界に氾濫し企業の思惑が横行しています。私は一九六二年生まれです。十二歳と言えば、世の中は高度成長の煽りを受け、公害問題、食品添加物の発ガン性などに揺れていました。今でも疲れてくると化学調味料や合成甘味料を旨いと思ってしまう。つくづく怖いと思います。同様に現代の子供には「五百円玉症候群」なるものがあります。ハンバーガーなど五百円玉一個で簡単に満腹になるものを、学校や塾の帰りに食べるので、家ではスナック菓子などしか食べない悪い習慣の事です。これらは、添加物による過度な旨味や甘味に冒された洗脳食品といえます。現代人はアレルギー、感染症、心不全などによる突然死に悩み、怯えています。その原因はすべて食生活にあります。手軽さを求める心が、環境ホルモンや遺伝子組み替え食品の新たな恐怖を身近に招きました。私達は迷う事なく、今すぐ子供達を洗脳食品の呪縛から解き放たなくてはなりません。それには食材を選び、愛情と手間暇をかけて本当に美味しいものを根気よく伝える他に道はありません。そして「本当に何が悪いのか?」を考えて、いわゆるジャンクフードとは訣別すべきなのです。小林
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