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No.08


岡本久美子さんに聞く
自分の道を見つけるきっかけを作ってあげたい

岡本久美子さんは八百メートルの日本記録保持者。そして今春、筑波大学を卒業し、宮城県で教員になる予定です。「中・高生の時に自分が輝ける事は何なのかを先生や両親から教えてもらいました。だから生徒にも自分の道を見つけるきっかけを作ってあげたい」落ち着いた表情でそう語る岡本さん。

しかし大学入学当初は慣れない環境の中で、自分を見失いかけたそうです。試行錯誤の末、自分流を見つけ、環境改善にも率先して取り組みました。「マッサージも先生に教わって妹とお互いにやったら痛みが消えて」「全部与えられたらマシンみたいで面白くないですよ。自分で考えて目標に近づいていく事が楽しいんです」と自分を高める事に前向きです。

「ユニバの時に後輩が自分のアップもそっちのけで私に付いててくれたんですよ」喜びを分かち合う仲間と共に充実した四年間だった様です。最後の大学駅伝では「初めて嬉し泣きしちゃいました」そんな岡本さんも貧血には悩まされました。卒論のテーマは貧血の克服法。「練習量と食事とのバランスが大切ですね。特にタンパク質をしっかり摂る様に心掛けました。カロリーは増えたけど、練習もしっかり出来る様になって、故障も少なくなりました」

栄養士だった母親の手作りおやつで育ち「ポテトチップスを食べた事が無くって」と笑う岡本さんです。「先生をしながらいかに自分の時間を作れるか、ですね。大変だねって言われますけど、それが楽しみだし、それで成功出来たらもっと嬉しいです」私達もそれを願っています。