先鋭的なアメリカのトレーナー達は武道の精神を研究しているという。最後のステージはメンタルフィットネスと言う訳だ。また、武道を教育現場に導入することにより犯罪を減らすことも考えられている。思春期の心の問題は、あらゆる要素を含んでいるからだ。それにひきかえ日本の実状は寒い。トップ選手ですら水晶玉にうつつをぬかすのだから、ましてや一般人のフィットネスに対する意識の欠如たるや著しい。子供は外で遊ぶこともなく、ファミコンゲームで武道に興じている。心が育つわけもなく感動もない。無表情の鉄面皮は、フィクションと現実の区別がつかず、信じられない凶悪な犯罪を犯す。この流れを止めたい。汗を流すことの喜びを知り、心も身体も健康になることが第一だ。健全な肉体に健全な精神が宿る、基本的なことが忘れられているようだ。