なぜ丈夫で健康なはずのスポーツ選手が貧血になるのか
ハードなトレーニングは、それだけ身体にダメージを与えます。筋肉や骨はもちろん、血液などの組織も破壊されるのです。破壊と再生を繰り返し、より強い丈夫な身体に成長します。ところが、回復する間もなくハードトレーニングを続けたり、身体づくりの材料になる栄養が不足してしまうと不調を招いてしまいます。そのひとつが貧血です。
スポーツ選手が陥る貧血のほとんどは、オーバーユース(使いすぎ)によるものですから練習時間や強度の見直しが必要です。走ることで身体には体重の2倍から5倍くらいの負荷が常にかかっています。それだけでも血液が破壊されているのです。
貧血は長距離選手や女子だけのものといったイメージが強いのですが、ハードな練習が長く続くような種目の選手には、貧血になる可能性があります。発汗から失われる鉄分も大変多いので、夏場や風通しの悪い体育館内での練習、無理な減量は禁物です。
予防法
日頃から鉄分の摂取には十分に気をつけてください。食事にはバランスと、ちょっとした工夫が必要です。
好き嫌いをなくし、豊富な緑黄色野菜や果物から、ビタミンCを多くとることが大切です。ビタミンCには食事に含まれる鉄分の吸収を助ける働きがあります。また、肉や魚などでタンパク質をしっかりとること。タンパク質には鉄分の吸収を助け、鉄を利用したり、貯蔵する際に重要な役割があるのです。前号で紹介したように、吸収を阻害する食品(お茶やコーヒーなど)を一緒にとるのを控えてください。
練習量が多く、食事だけではバランスが取りづらい場合には、サプリメントの使用をお薦めします。
造血剤の危険性
造血剤には硫酸第一鉄などの化学合成鉄が使われています。大量に摂取すれば即効性が高いのですが、反面、胃壁などの粘膜を荒らし、食事に悪影響を与えるほか、嘔吐、吹き出物などの副作用がおこります。また、造血剤に頼らないと成績が上がらなかったり、使用量が増加して次第に効果が無くなってきたり、時には胃粘膜、肝臓、心臓、膵臓、ひ臓などに鉄分の沈着がおこる(ヘモクロマトシス)になる恐れがあります。これで死に至ることもあるのです。このような理由から、即効性があっても造血剤の使用には慎重になるべきです。たとえ、大切な試合が目前に迫っていても、造血剤の服用や注射は止めてください。スポーツに理解のある良心的な医師は簡単に造血剤を投与しません。調整の失敗を薬として、貧血の根本的な問題解決に努めて欲しいものです。原因は必ず本人の生活のなかにあるはずです。
ヘム鉄のサプリメントを
「貧血にはレバー」と言われるのはレバーに含まれている鉄の主成分“ヘム鉄”が優れているからです。人のからだに優しく、緩やかに、しかも確実に吸収され、科学合成鉄のような危険性が無く、吸収阻害も受けません。サプリメントはヘム鉄を精製してありますので、余分な脂肪やコレステロールを取りすぎる心配もありません。
セリアFeの上手な利用法
セリア・シリーズの開発は、「貧血」で悩んでいるアスリートが非常に多いということがきっかけでした。「貧血」は、競技能力が低下するだけではなく、生命活動にも大きなダメージを与えます。
日本人に最も多いのが「鉄欠乏症貧血」です。消費量に対して供給される鉄分が少ないということです。そこで、鉄分の補給を第一に考えました。
素材選び
レバーや肉の赤身は良質の鉄を含むので、メニューを考えて上手に利用することが大切です。しかし、補給をこれだけに頼るのは危険なのです。レバーはビタミンAの過剰摂取に不安があり、肉は、一緒にとる油が鉄分の吸収の妨げとなるからです。また、ホウレン草などの野菜や貝類、卵に含まれる鉄分はあまり吸収できません。
そこで、「ヘム鉄」という素材に着目しました。天然物で副作用がなく、吸収を阻害する物質がないのが特徴です。鉄分の含有量は他の素材に比べると少ないのですが、吸収性に優れています。
組み立て
素材を生かすために、数種類の副原料を考えました。「ヘム鉄」は他の物質の影響を受けないのですが、タンパク質やナイアシンによって吸収率が飛躍的に向上することがわかっています。
そこで、タンパク質、ビタミン(特にB群)、ミネラルを豊富に含むビール酵母を加えました。また、赤血球を造るのに欠かせない葉酸、ビタミンB12や、吸収を良くするナイアシンを含むビタミンB群7種類をさらにプラスしました。
商品規格
(1日10粒当り)
|
鉄分 |
7mg |
ビタミンB12 |
7 μg |
葉酸 |
0.9mg |
ナイアシン |
40mg |
ビタミンB1 |
3mg |
ビタミンB2 |
3mg |
ビタミンB6 |
5mg |
パントテン酸 |
19mg |
上手な食べ方
1日の量は、5〜20粒を目安にしてください。まとめて食べるのではなく、3〜5粒程度を2〜3回に分けて食べるのがよいでしょう。「ヘム鉄」は食べる量が多くなると自然に吸収率が低下するので、これ以上とってもムダになるだけです。特に1日10粒(5粒×2回)程度が最も効率がよいといえます。
食べる時間は朝食(または昼食)前と寝る前が消化吸収されやすいでしょう。成長ホルモンが最もよく分泌されるのが睡眠中で、次が食後だからです。
どんな場合でも食事が基本になるため、なるべくバランスを考えて食品からとるように心掛けてください。そして、アスリートはトレーニングで不足する分をセリアで補給してください。サプリメントに頼りきって食事をないがしろにするのは安易な考えです。「これさえ食べれば」というものなどないのです。
サプライズの利用
ビタミンEの不足は、赤血球の膜を脆くしてしまいます。鉄分や葉酸などが十分であっても、溶血性の「貧血」になってしまいます。そこで、お薦めするのがサプライズです。
1日15球で、必要なビタミンE (100mg)がとれます。このほか、赤血球の膜を柔軟にして血流をよくするDHAもとれます。一緒に食べれば、さらに効果的です。
その他
『セリアFe』は食べやすくするために、粒の表面を糖衣コーティングしています。
この原料はグラニュー糖ですが、1日10粒としても約2g。これに対するエネルギー(カロリー)は8kcl と極微量です。
ウエイト・コントロール中の方でも、安心して食べられます。
それでも貧血が良くならない方に
まず、食事を見直してください。特にファースト・フードやスナック、炭酸飲料などが多くないか、コンビニの弁当やサンドイッチが多くないか、また、好き嫌いやのどの通りの悪いものを避けて偏食していないか、をチェックしてください。過剰な糖分、脂肪分、食品添加物は貧血にはもちろん、身体にいいことはありません。
次に精神的な過度のストレスがないか、内臓や消化器に疾患はないか、確認してください。せっかく鉄分をとっても、吸収できない身体の状態になっているのかもしれません。
そのほか、なんでもシーエフのスタッフにご相談ください。親身になって丁寧にお応えします。
セリアメッセージ
造血剤を用いなければ良い成績が出せないと思い込んでいる選手や監督が未だに後を絶ちません。成長期から服用を続け、副作用に苦しみ、優れた才能を持ちながら引退を早めてしまった選手を数多く見てきました。これからのアスリートにはサプリメントの素材を見極める能力も必要です。目の前の成績に惑わされず、常に正しい選択が出来るようにするためにも、しっかりとした教養を身に付けてください。次回は貧血を誘因するさまざまな問題について考えます。
|