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No.02
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陸上界に警鐘
選手も指導者も考え直す時がきている 陸上界にショッキングなニュースが流れました。ドーピングです。そもそも人間の欲のために競争馬や競争犬に薬物を用いたのがはじまりです。スポーツ界では19世紀後半から競技者にも広まり始め、以後、多数の薬物が使われてきました。国際舞台でも多くの一流選手が問題を引き起こしています。 91年、国際オリンピック委員会(IOC)の通達によると興奮薬 種、麻薬 種、ステロイド 種、ベーターブロッカー 種、利尿薬 種、ペプチドホルモン 種、計103種もの薬物を明示しています。その他にも現在の検査方法では検出できないものがあると考えられています。確かにその効果はあるようですが、死亡事故にまでつながった報告も多数あり、現役を引退してから副作用により機能障害を患って長く苦しんでいる選手も多いようです。なぜ、そんな危険なドーピングを使うのでしょうか。選手や指導者の富と名声のため?・・・そこには精神的重圧に追い込まれた選手の姿があり、その弱みにつけ込む業者の姿があり、さまざまな人間の欲が絡み合って黒い影を落としています。 以前から思っていたことがあります。選手や指導者の方は、即効性のあるものや、根拠のない非科学的なものをすぐに取り入れたがるということです。これは、誰でもドーピングを使用する可能性があることを示唆しているのではないでしょうか。補助食品としてビタミンやミネラルを安全なかたちで摂取することは大切なことですが、「これを飲むと疲れがすぐにとれます。」「一ヵ月に何キロ痩せます。」といった言葉だけで、内容成分がわからない補助食品や、明記のないクリームなどを安易に使ってしまうのは危険です。故障や不調を長く引きずっていると藁をもすがる思いで飛びついてしまいがちですが、一時的に良くても根本的解決には結び付かないことを理解してください。 体を治す、体をつくる、これには時間がかかるのです。すぐにできることではありません。正しい知識を持って根気よく継続するのが一番の近道です。体育とは文字どおり、体を育てることです。記録や成績を目指す前にもう一度、体について見直すことが必要なのではないでしょうか。 シーエフは、創設からトップアスリートの条件を掲げてきました。それは、教養+栄養+休養です。中、高校生が、正しい知識と判断力をもった息の長い選手に育ってほしいとの思いから教養を一番先に挙げました。指導者や父兄の方々もコミュニケーションをはかり、選手の立場になってさらに教養を身につけていただければと思います。スポーツは勝ち負けではなく豊かな人生を彩ってくれるものなのです。将来、このような事件がスポーツ界から起きないよう私たちも努力していきたいと思います。 |
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