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さあ始動開始、春だ !!

 
新入生の皆さん入学・就職おめでとう ・環境の変化と心の変化 ・体調の自己チェック ・簡単な対策、予防法

新入生の皆さん入学・就職おめでとう
春休みも返上でさっそくチームに合流するケースも多いようです。皆さんはいかがでしたか。一日も早く雰囲気に慣れようと一生懸命で、そろそろ疲れが気になる頃ではないでしょうか。四月に入って、競技生活はもちろんのこと、学校や職場でもオリエンテーション、研修続きで本当に心労が絶えません。夢や希望に満ちている今だからこそ心と体の状態を総チェックして、環境の変化に負けないボディーバランスを考えてみましょう。

環境の変化と心の変化もともと 人というのは気持ちで動く動物です。トレーニングひとつを考えてみても、気持ちが入るのと入らないのとでは身体への負担が違ってきます。しっかり目的意識をもって取り組むと、たとえ肉体的にダメージを受けても回復するどころか成長さえ促してくれます。トレーニング効果を十分に引き出すことができるのです。
ところが、迷いながら納得のいかないトレーニングをしていると、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積して慢性疲労(健康障害)を引き起こしてしまいます。悩んでばかりいると脳も相当疲労するのです。このような状態では、脳にはたくさんの栄養が必要になり、不足分を筋肉や血液から補おうとするため、タンパク質がどんどん分解され身体が衰弱しやすくなり、消化吸収力も低下してしまいます。思春期に恋愛してやせる想いをご経験された方、また、働き盛りにして痩せてしまった方がいらっしゃいませんか。ましてや、人並み以上に運動している皆さんにとっては精神疲労が致命傷になることもあるのです。環境の変化は皆さんの心にたくさんの問題を投げかけることでしょう。
しかし、そこで悩んでしまうと心だけでなく身体にも相当の負担がかかることがおわかりいただけたと思います。暗いと不平を言う前にすすんで灯りをつけましょう、という言葉どおり、前向きな姿勢が何よりも身体に良いことを覚えておいてください。夢や目標をもう一度見つめ直して積極的に生活すること。 そして十分な栄養と休養をとり、身も心も元気な状態でスタートを切りましょう。

体調の自己チェック
1 オフのトレーニングはどうでしたか。
2 体重、筋力、持久力のバランスはどうですか。
3 朝の目覚めはどうですか、また日中眠くなりませんか。
4 外食、会食は増えていませんか。
5 通勤通学に疲れていませんか。
6 朝食、夕食をしっかり食べていますか。
7 チームに馴染めましたか。
8 毎日忙しくて大変ですか。
9 コンディショニングが遅れて焦っていませんか

簡単な対策、予防法

1 オフの間もトレーニングを継続していた人は問題ありません。むしろ、張り切りすぎに注意してください。完全休養した人も心配ありません。一から身体づくりを始める心構えが大切です。スキル(技術)トレーニングも同じです。競技に対するイメージと実際の身体の反応にずれが生じ、けがや故障を起こしやすいのです。まずは基本練習からスタートしましょう。

2 ウエイトオーバーを理由にダイエットを始める選手を多く見かけます。完全休養をした場合、体重の増加分以上に筋肉が落ちていますから、この時期ダイエットをしたからといって元のコンディションに戻るとは言えません。やはり、一から始める覚悟で筋力、筋持久力をつける基礎トレーニングを徹底してください。無理なダイエットは身体を衰弱させるだけで筋力の回復にはつながりません。

3 受験勉強や独り暮らしの解放感から夜更かしや朝寝坊が癖になっていませんか。身体の機能(体温の維持、内臓の働き、成長等)を正常に保つには規則正しい生活が第一です。早く生活のリズムを身につけるよう努力してください。テレビやファミコン等は程々に。

4 外食が増えることで体調を崩している人が以外に多いようです。コンビニ弁当、ほか弁はもちろんファミリーレストランなどの食事は油が多く、身体に負担をかけてしまいます。また、高カロリーの割に身体づくりに必要な栄養が少ないのです。学食の安いランチも同じです。なるべく揚げものを避け、会食でもアスリートとしての自覚をもって品目を選ぶようにしてください。止むを得ず深夜の食事をするときは、高タンパクで消化の良いものがおすすめです。

5 通勤通学に時間がかかるのは仕方のないことです。時間を上手に使って余裕ができるよう工夫してください。時間ぎりぎりの生活では、ストレスで身体に余計な負担がかかります。コーヒー一杯くらいのゆとりと前向きな姿勢が大切です。

6 忙しいからといって、朝食を抜いたり夕食を粗末にしていませんか。欠食やいいかげんな食事をしていると筋肉は痩せてしまいます。朝食昼食はエネルギー源として炭水化物を、夕食は身体づくりの栄養源としてタンパク質、ミネラルを十分にとることを心がけて下さい。

7 8 9 進学や就職の度ごとに指導者も練習環境も変わってしまうのが日本の現状です。大学や実業団でさえもスポーツを支える組織としては未成熟で、選手にかかるプレッシャーも大きいようです。また、競技性が高まればそれだけ競争も激しくなり、勝つのも容易でなくなります。チームも指導者もそれだけ個性が強くなるのは止むを得ないことなのです。もう一度、自分にとって競技とは何かをしっかりと見つめてください。自己管理ができて初めてスポーツを楽しむことができるのですから、環境に頼るのではなく、自律した考えを持ってほしいのです。そうすれば、環境も指導者の考えも、チームメイトのことも理解でき、受け止められるでしょう。たとえどんなに忙しくても、出遅れていても不平不満に思わないで、常にポジティブに生活してください。何度も繰り返しますが、ストレスに感じてしまうことは身体にマイナスなのです。
( 山根武司 )