先生に痩せろと言われたので、食事を減らしました。体重は落ちたのですが、定期的に生理が来なくなった気がします。生理がなくても大丈夫でしょうか。（一七歳女子・陸上部）

★ 痩せれば走れる、という考えは間違っています。急激に体重を落とした結果、生理が止まったという選手は少なくありません。生理なんて煩わしい、婦人科に行くのも気が引ける、という人が多いのです。生理とは妊娠のためのシステムで、本人の意志に関わらず閉経するまで繰り返されます。女性ホルモンは、女らしい美しさと健康を保つ働きがあります。身体に丸みを持たせ、肌のはり、髪や爪につやを与えます。血管を守り骨を丈夫にします。生理が止まると骨粗鬆症や生活習慣病になり易くなります。妊娠しにくいばかりでなく、健康をも損ねてしまうのです。ホルモンのバランスは薬で簡単に治るようなものではありません。三ヶ月以上無月経が続くと治療が難しくなりますので、放置しないですぐに婦人科で診察を受けましょう。生理は不可欠なものです。無ければ女性として機能が停止している危険な状態です。それでいくら速く走れても、長続きしないばかりか、気がついた時には母体になれない身体になっているかもしれません。生理が無くて楽チン、なんてもってのほか。正しい知識を身につけ、賢く健康なアスリートになって下さい。一生付き合う自分の身体ですから大切にしましょうね。（敦）