vol.14

コラム●ヤマタケが斬る 文:山根武司

  公営競技場・大学グランドの開放を願う

  苅部選手のホームページは面白い

  U22サッカー日本代表

公営競技場・大学グランドの開放を願う

水曜日の代々木公園競技場は一般に無料開放されている。大学、実業団選手だけでなく、放課後には中学高校生達が集中し大変混合っている。更に照明が点る頃には市民ランナーも集まり、その賑わいもピークを迎える。マナー良く思い思いのトレーニングを行っている光景には感心する一方、危険は否めず、もっとのびのび出来る環境が他に無いものかと考えさせられる。

事故が起きる前に利用者の一人として提案したい。各地に点在する公営競技場、大学グランドを開放してはどうだろうか。現在、首都圏の各自治体にはスポーツ振興財団等の組織が設立され、競技場、体育館などの整備が進められている。全天候型の立派な施設も増えてきた。しかし、今だ代々木に集中してしまうのは何故か。高すぎる使用料や利用時間に問題があるのだ。実際、私学の場合、グランド迄の移動費や利用料の負担は毎日の事であり、年間でかなりの高額になる。これを理由にクラブ活動を敬遠する生徒も多い。グランドが自由に使えず好きなスポーツが出来ない、としたら本末転倒ではないか。五時で終了では放課後やアフターファイブの使用は無理であり、市民は使うな、と言っている様なものだ。もっと現実に即した利用体系の見直しを早急に求む。

更に、地域に根差したスポーツ振興を考えるならば、競技場や大学が、学校の壁を越えた交流の場を企画運営してはどうか。将来的にはそれがクラブ組織に発展するはずだ。中でも自治体の運営する施設には整備員の他、競技、教員経験者等を配置し、何時でも誰でも指導してもらえる体制を整えるべきである。スポーツ経験のある教員の新規採用が減っている中、部活動に選手育成を頼っている現状では、今後スポーツ人口の激減が懸念される。いずれ必要とされる優秀な指導者の確保、指導の実践と経験を積ませる事が地域にとって大きな財産になり得ないだろうか。

莫大な投資を子供の使用料や数少ないイベントに頼るのではなく、積極的な経営策を打ち出しながら市民の理解が得られるように努力して欲しい。グランドが市民のものとして愛される日を待ち望む。数々の駅伝や市民レースに出場してきたが、どの会場でも目につくのは、レース後に高圧的にどなっている監督の姿だ。選手は皆うつむいている。監督の声は、選手の耳にも心にも届いていないようだ。


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・例えば、陸上競技相談室は、本番に力を出せない選手からの相談に対して、苅部選手や仲間の選手からアドバイスしてくれます。ネット選手会では、陸上の放送の在り方、陸連に対しての意見や、日頃感じている事、問題点を提示し、それに対する意見交換がなされています。

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U22サッカー日本代表

日本は五輪アジア最終予選のタイ戦で勝利し、また、一歩シドニーへ近付いた。次のカザフスタン戦ではホームで出場を決めてもらいたいと心から応援している。チーム内は、激しい個人競争で緊張感に溢れているらしい。それが見ている者を引き付ける。平等に与えられるチャンスを掴もうと、誰もが必死だ。しかしチームの輪は乱れる事がない。システムというルールがそこにあるからである。個人の技術と自由な発想は、戦術という規則の中で自分の役割を理解して初めて生きてくる。強くなっている。トルシエ監督の指導力を感じる。ナショナルチームとしての揺るぎないプライドを持って、世界が注目するピッチでその勇姿を見せてほしい。(和)