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No.13
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たのもう晋平

セイコーインスツルメンツ女子競走部

昨年、全日本実業団女子駅伝に出場を果たし、名古屋国際女子マラソンではチームの牽引者である熊谷さんが安定した力を発揮して入賞。チームの上昇ムードを一層盛り上げた。只今絶好調、そんな皆さんに、たのもう・・・。

芝の緑が眩しい、桜の舞い散る春爛漫の東大検見川グランド。笠間監督のメニューはクロスカントリーのジョグ。内心胸をなでおろし、一群に加わった。ゴルフ場の様な激しい起伏も滑らかな走りで息も乱れない、コースも厳しい所を選んで一気に駆け上がり徐々にペースも上がる。ジョグとは思えない速さになっていた。毎度の事ながら平静を装い、精一杯見栄を張る。「あと何周するんだ」一抹の不安がよぎる。限界寸前にスピードが落ちた。一時間半の練習が終り安堵感と汗が一緒になって大地に滲みた。ジョグとはいえ独特の緊張感が練習を支配していたようだ。それにしても上昇気流にあるチームは底抜けに明るく強い。全日本出場を機に周りの目も変わり個々の意識も高まった。全てが有機的に。

「楽しんで欲しい、そうすれば良い結果がついてくる」選手と一緒に楽しむ笠間監督、鰐淵コーチ。「ジュニアの選手は栄養と睡眠が重要。練習についていける身体を整える事が最優先。セイコー目指してがんばって下さい」戴いたメッセージからも余裕と確固たる未来を感じる、爽やかで一寸辛い練習だった。