Tree of Life・生命の樹
「生命の樹」と訳します。現存する生物の遺伝子を調べてみると、全ての生き物は大きく三つのグループに分かれます。人間や動植物の様に核を持った真核生物、細菌の様に核膜を持たない生物、熱水や高圧環境に住み細菌と同じ様な格好をしながら、細菌と真核生物の中間に位置する古細菌の三つです。これらのグループが持っている遺伝子の配列を基にして系統樹を作成すると、全てが一つの樹の枝として繋がり、生命の起源が一つであることが分かります。未だ一番最初に誕生した生命がどの様な物であったのかは不明です。永遠に推測の域を出る事はありませんが、共通の祖先から今の多様な生物が生まれたのは確かです。原始生命は三十五億年前に誕生したと考えられています。地上に生きている生物、例えば人や植物、昆虫も細菌も、それぞれ姿形は異なりますが、全てがそれだけの歴史を背負い、環境に適応しながらしぶとく生き抜いてきた仲間だと考えられるのです。そういった目で改めて周囲の環境を見渡した時、自然に対する振る舞いや、人間同士の付き合い方も、違った見方が出来るのではないでしょうか。
良く眠れますか
蒸し暑い夏の夜は寝苦しく、どうしても寝不足になりがちです。その穴埋めとばかりに休日に寝坊をすると、かえって体がだるく、眠いまま過ぎてしまったりします。動物は生理的に寝る事が必須です。けれども、人間はまとめて睡眠を取る事が可能ですが、他の動物は間欠的に眠り、長時間の熟睡がない点が異なります。眠る意味を良く考え、良質の睡眠を取る様に心掛ける事が大切です。生理的に長く眠らなければ活動出来ない長眠者、短い睡眠で済む短眠者、それ以外の三者に分かれます。アインシュタインに代表される様に長眠・短眠の人には天才肌の方が多い様です。しかしほとんどは、一定時間の睡眠をきちんと取れば何ら問題は生じない筈です。自称長眠者は詳しく調べると、そうでない場合が多いのです。睡眠はその質と量の両側面を持ち、各個人でそれぞれを併せた最適値が決まっています。これは個人差が有り平均化しにくい問題です。一般的な睡眠時間である六時間も、善し悪しは様々です。自分にとって最適な睡眠時間と質を自身で認識し、規則正しく守る事が大切です。より深く眠れば比較的短時間でも疲労は回復します。逆に、浅い眠りの場合は長い睡眠時間が必要になります。眠るタイミングは、人それぞれのサーカディアンリズムと、日常の習慣が大きいのです。規則正しい生活と、睡眠も自らプロデュースする事が大事です。食生活や睡眠に気を付けて尚、体の変調を感じるならば、何らかの疾病、例えば貧血などの疑いがあります。何気ない日常が何より大切です。その中から、自分の体が出す信号を敏感に、また正確に感じられる様になりたいものです。
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