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No.10


たのもう晋平

埼玉県上尾市立上平中学校陸上競技部
素晴らしいキャプテンシー

気合いの入った挨拶の後、福田先生からのアドバイス。目標を持って練習に取り組み時間を有効に使う事。練習が始まった。アップしながらの会話も弾み、やらされている雰囲気が全く無く気持ちが良い。一〇〇〇mのレペティション三本、毎度の事ながら緊張感が全身を支配している。黒須君、内田君、清水君、斎藤君、長島君、久保君が今回の仲間。

一本目、軽い走りでクリア。休憩中の会話も多く盛り上がっている。週六日の練習はきついですと言いながらも、それを楽しんでいるようにみえる。二本目、キャプテンの黒須君は一〇秒遅れでスタートしたものの一気にトップに立って引っ張った。一時はチームをまとめる事ができず、練習もままならない状態だったらしい。常に声を掛け、気配りの行き届いた姿は素晴しいキャプテンシーだ。三本目はより積極的な走りになった。一年生の頃、苦しくて泣きながら走っていた久保君も必死にがんばっている。妥協の無い走りにそれぞれが精一杯の日々を積み重ねている事がよく解る。予想外のスピードでメニューをこなす彼等の元気さに圧倒された。「大丈夫ですか?」と情けない声をかけられるほど私の姿は悲惨だったようだ。今日はこのくらいにしといてやる!と心で叫び本日のメニューは終了した。

目先の勝利よりも末長く競技を楽しみながら強くなっていってもらいたい。私の役目はその下地をつくることですよ。さり気なく福田先生は話されていた。吉田晋平