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ほんとに知ってる?

鉄分の摂り方
食品として摂る鉄分には、大きく分けてヘム鉄と非ヘム鉄があります。ヘム鉄はレバーや赤身の肉、魚の血合いなどに多く含まれており、ポリフィリン環という形で守られています。吸収阻害物質(シュウ酸やフィチン酸など)の影響を全く受けずに二十五%以上という高い率で吸収されます。非ヘム鉄は通常二価(手が二本ある)のイオンで、吸収される際に三価に変えられ、その後二価に戻って利用・貯蔵されます。ヘム鉄に比べ、吸収・利用までに多くの段階が必要となる為、阻害物質の影響を受けやすく、吸収率は五%程度となってしまいます。こうして見るとヘム鉄を多く摂る方が良いのですが、素材の生臭さなどが災いして、総摂取量のわずか十%程度に止まっています。トレーニングによる発汗や身体への衝撃などで血液中の鉄分は消費されます。まずレバーや魚の血合いなどを上手に調理して食べる機会を増やしましょう。非ヘム鉄を多く含むホウレン草や海苔、アサリなどの貝類はなるべくタンパク質やビタミンC、有機酸を多く含む果物や発酵食品をメニューに加え、吸収を助ける様に心掛けて下さい。