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■╋■╋━ vol.21 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008/01/22 ━━━━
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前ページ:アレルギー《1》
後ページ:アレルギー《3》花粉症その2
昨日は大寒(だいかん)でした。
例によって調べてみると・・・
大寒
二十四節気のひとつで1月20日頃をいいます。この日から立春までの期間を指すこともあります。
最低気温が観測されるのもこの頃が一番多くなっています。武道ではこの頃寒稽古が行われます。
また、凍り豆腐、寒天、酒、味噌など寒気を利用した食物が仕込まれる時期にもあたります。
冷え込むわけですね~。
この辺りでは今朝も雪がうっすらと積もっていました。
温暖な土地で育ち、雪を見た事がなかった私にとっては、春が待ち遠しいばかりです・・・
さて、春が来るのが怖い、という方も中にはいらっしゃるでしょう。
そう、花粉が飛ぶ季節だからです。
先週から花粉症についてお伝えしています。
時代と環境がアレルギー体質を生み出した、という話でした。
今週は、花粉症というものがいつ頃から表面化してきたのか、その背景を知ることから、始まっているようですヨ。
早速、読んでみましょう。
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◇花粉症の歴史◇◆◇……・━━━…・┿
一般的には19世紀のイギリスで牧畜業の農夫に発症したのが最初だとされています。
牧草の花粉が原因でしたが、その背景には、海外進出が盛んになったことや産業革命の影響で、大規模な森林伐採が行われたことがあります。
モクモクと黒煙を上げる工場、機関車、蒸気船が停泊する港を思い浮かべて下さい。
その向こうの山々は森林伐採が進み、枯れ山がどんどん広がりました。
そこに牧草が生え、その花粉が原因となっていったのです。花粉症が公害と言われても仕方ありません。
◇日本では◇◆◇……・━━━…・┿
日本における花粉症の発見は1964年とされています。
戦後復興の勢いで、太平洋ベルト地帯を取り巻く環境は工業化と都市化の勢いを増し、花粉症の温床を作り上げてしまったようです。
やがて花粉症が社会問題になり始めた1980年代。
私は東京農業大学農学部林学科の学生として林政学研究室に所属していました。
スギ花粉の元凶となっているスギやヒノキの植林に関する政策を学んでいたのです。
当時は林業不況が深刻化しており、国内林産地の経済復興が大きな課題となっていました。
多くの人が山を離れ、手入れされない植林地はすでに荒れ果てていました。
利用されることのないスギ林が全国に広がり、花粉を撒き散らし始めていたのです。
◇アレルギー体質へ◇◆◇……・━━━…・┿
一方、私達を取り巻く食環境も大きく変化しました。
外食産業や加工食品が急速に普及し、食事が高脂肪、高カロリー化しました。
また、長期保存、長距離輸送の為、多くの食品添加物が使われるようになりました。
そして、添加物や薬品そのものが毒素(抗原=アレルゲン)となっていったのです。
それらの食品を摂り込んだ体は免疫反応(アレルギー反応)が過剰に起こりやすくなってしまいます。
また、必要以上の高脂肪食はアレルギーを引き起こす抗体の材料となります。
そうして抗体がカラダにどんどん備わり、日本人の多くがアレルギー体質になってしまったのです。
もしかしたら、あなたも一触即発状態かもしれません。
◇食と体質改善◇◆◇……・━━━…・┿
花粉症を含め、アレルギーは大きな社会問題です。
国や地方自治体が環境や食の安全について考える必要があります。
一方で、私達一人一人に求められるのは、食を見直し、体質改善を図ることです。
対症療法(表面的な症状を緩和させる治療)に頼らず、予防の為にアレルゲンに耐え得る丈夫なカラダを作る事が必要です。
まずは余分な添加物や脂肪を摂らないことから始めましょう。
日本人一人当たりの食品添加物の摂取量は一日当たり約10グラムとも言われています。(年間で約4キロ!)
食べることに手間暇惜しまず三食きちんと調理し、出来るだけ外食をしないことです。
アスリートの皆さんは必ずお弁当を作るようにして下さい。
調理済み加工食品は多くの植物油を使用しています。
外食や出来合いのお弁当などを減らすだけで植物油など脂肪分の過剰摂取を防ぐことが出来ます。
これはダイエットにもつながります。
◇カラダに良い脂肪◇◆◇……・━━━…・┿
脂肪はすべてが悪者という訳ではありません。
脂肪分の中でも魚に多く含まれるDHA、EPAはお薦めです。
これは抗体の働きを抑制する成分をつくる材料となって免疫機能を調整してくれるからです。
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個人の力で、花粉を減らすことは出来ないですけど、アレルギーに強いカラダを作ることは出来るんですね。
これからは食品を選ぶ時に、きちんと原材料を見て、出来るだけ食品添加物の少ないものを探すようにしなくちゃ。
今、花粉症でなくても、いつ発症するか分からないですもんね。
せめて予防だけでもしておかなくは・・・
★☆山根さんから一言☆★───────────────────────────────────☆
アレルギー問題について考察を進めいくうちに、どうしてもその歴史や社会について調べなくてはならなくなりました。そして、事の起こりや時代背景を知れば知るほど今の生活につながっていることに気付かされました。そこで漸く、解決の糸口も見えてきたように思います。
コンディショニングやテクニックにまつわる諸問題の解決も同じだと考えます。
原因や結果には必ず理由があります。どうして成功したのか、失敗したのか。
きちんと自己分析して正しい改善策を見つけ出して下さい。
☆──────────────────────────────────────────────☆
自己分析・・・そうですね。
失敗した時はその事を思い出したくもないし、自己嫌悪に陥るばかりですから、反省ってしたくないですよね。
でも次があるならば、それは避けて通れません。
逆に、上手くいった時ほど、浮かれていないで(笑)、
その原因をきちんと分析するべきなんですね。
善くも悪くも、すべての経験は自分にとって大切なデータです。ハイ。
私、なんだか風邪をひきそうです。くしゃみと鼻水が・・・(スミマセン)
しっかり温まって、早く寝ることにします。
皆さんもどうかお気をつけて。それでは、また来週。
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